猫に有害な食品類 ~ナス科の野菜~
ナス科の野菜とは?
トマトもピーマンもナス科
ナス科の野菜には以下のようなものがあります。
ナス・ジャガイモ・ピーマン・ししとう・トマト・とうがらし・パプリカ・ハバネロ・ハラペーニョ・等です。
トマトやじゃがいも等もナス科の野菜なんですね。
何故食べてはいけないの?
ナス科の野菜にはアルカロイドという成分が含まれています。
完熟していないトマトには、トマチン(グルコアルカロイド)が含まれていますし、じゃがいもの芽や皮にはソラニンというアルカロイドの一種が含まれています。
市販のじゃがいも中のアルカロイド。やはり皮に多い。
出典:http://www.fukushihoken.metro.tokyo.jp/
なすやじゃがいもやトマト等の完熟した実の部分を少量食べる事は猫にとっては特に問題はありません。
私達が調理して食べるような完熟の実の部分は、猫も間違って食べても大丈夫です。
問題なのは、まだ青い実や芽や皮や茎や葉等のほうで、アルカロイドの危険度が高いので食べた場合は要注意です。
食べたらどうなる?
完熟した実の部分を食べても大丈夫と言っても、猫がナス科の食品を大量に食べると、下痢や嘔吐を 引き起こします。
完熟した部分ですと、嘔吐や下痢で出し切ったら症状はおさまります。
しかし、猫がアルカロイドの含まれている部分をたくさん食べると、アルカロイド中毒になる可能性があります。
アルカロイド中毒になると、嘔吐・下痢・呼吸困難・麻痺・けいれん・昏睡・血便等の症状が起きます。
アルカロイドを摂取した時の症状は摂取直後から起きる場合が多いので、その後嘔吐や下痢が1日経ってもおさまらない場合は動物病院を受診したほうがよさそうです。
ちなみにじゃがいもの芽を食べちゃ駄目と聞いた事があると思いますが、食べると人間にも猫と同様に下痢や嘔吐の症状が出ます。
小学校で栽培した未完熟のじゃがいもを皮ごとゆでて食べて小学生が集団中毒になった事例も報告されています。
じゃがいもは完熟したものを、芽は取ってから調理するようにしましょうね。
併発しうる病気は?
腎不全
アルカロイドを摂取した事により、腎臓にダメージを受け、症状がひどい場合には腎不全を起こす可能性があります。
腎臓が通常の働きをしなくなり、重度になると命の危険性があります。
急性出血性胃腸炎
アルカロイドを摂取した事により、 胃や腸に炎症が起きる可能性があります。
症状は下痢や嘔吐等、アルカロイド中毒と同様です。
食べてしまったときには?
愛猫に下痢や嘔吐等の症状があらわれ、ナス科の食品を食べたと疑われる場合には、食べた部分を確認しましょう。
飼い主の食べていたものを盗んで食べた場合には、少量ですと症状が軽い事が多いです。
もし、皮や芽や葉等を食べてしまった場合は獣医師にその旨を伝えるようにしましょう。
下痢や嘔吐が1日以上続くなら、速やかに動物病院を受診したほうが良いでしょう。
また、脱水症状等他の症状が見られる場合には緊急でも受診することをお勧めします。
ナス科の食品は気をつけたほうが良い
ナス科の食品は、人間の食べているような完熟した部分は少量でしたら与えても問題はないようです。
危険なのは芽や葉や茎や皮の部分なので調理済みのものよりも、台所で保管している時に間違ってかじるとか、外猫が畑に入ってかじってしまうというようなハプニング的な状況のほうが当てはまるのではないかと思います。
かじったと分かった場合にはもちろんですが、下痢や嘔吐をしていたら一度ナス科の植物が身の回りに無いか確認してみたほうが良いかもしれません。
ベランダの家庭菜園の鉢植えの野菜の葉をかじろうとするにゃんこさん
完全内猫だと猫草を与えていたりしますが、外猫は案外どんな草でもむしゃむしゃと食べている光景を見る事があります。
なかなかすべてを防ぎきる事は難しいですが、せめて家の中にはジャガイモなどナス科の野菜は猫の届くところには置かないようにしたいところですね。
少しの用心で、愛猫が病気になるのを防ぐ事が出来ます。
あとで後悔するよりも、きちんと対策を講じましょうね。
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